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弁護士による債務整理

「債務整理」に関するお役立ち情報

夫婦の一方が債務整理を行うケース

  • 文責:弁護士 岡安倫矢
  • 最終更新日:2024年10月18日

1 基本的に配偶者の信用情報に影響はない

自分が債務整理をすることによって、配偶者の信用情報にまで影響が出るのではないかとご心配される方もいらっしゃいます。

夫婦で連帯保証人となっている等の事情がある場合は別ですが、基本的に信用は個別に審査されます。

そのため、夫婦の一方が債務整理をすることになったとしても、それが原因でもう一方の仕事やカードショッピング、ローンを組むこと等に支障が生じるということは、通常の場合はありません。

夫(妻)が破産をすることによって、もう一方が住宅ローンを組んでいる家が売られることになるといったことや、分割返済中の車が引き上げられてしまうといったことも、通常はありません。

2 夫婦間で債務整理の事実を秘密にできるか

また、夫(妻)に内緒の借金があり、それを何とかしたいというご相談をいただくことも、少なからずあります。

そのようなご相談をいただいた場合、通常はまず任意整理での解決ができないかをご案内することが多いです。

任意整理であれば、配偶者の収入・支出に関する情報を提供しなくても解決できることが多いため、配偶者には秘密でご依頼をいただき、そのまま交渉を終えられる可能性が高いです。

自己破産、個人再生といった法的整理を行う場合には、原則として同居の家族も含めた収支(家計簿)等の情報の提出が必要となるため、配偶者の方に秘密のまま、そういった資料の提出ができるかどうかが重要となります。

配偶者とは完全に家計が別となっている事案で、配偶者に自己破産(個人再生)の事実を伏せたまま解決ができたという事例も無いわけではありませんが、あまり多くはありません。

3 夫婦間で秘密にしておくべきか

任意整理では解決が困難な場合には、上記2のとおり、自己破産や個人再生手続きを進めるにあたって配偶者の協力を得るしかないことが少なくありません。

そのため、配偶者には事前に債務整理を行うということを伝えておいた方がよい場合が多いと思います。

特に、配偶者に秘密で債務整理を進めようとしていたものの、何かのきっかけで後から発覚してしまった場合には、大きな遺恨として残ってしまうおそれがあります。

このあたりは非常に繊細な問題となってきますし、考え方もそれぞれです。

配偶者の方が借金というもの自体に良くないイメージをお持ちの場合、発覚したら終わりということになりかねませんので、多少無理をしてでも秘密で進めるということを重視せざるを得ないかと思います。

他方で、「借金問題に悩んでいることを相談してもらえなかった」という事実のほうに強いショックを受ける配偶者の方もいるようです。

このようなケースでは、借金の事実を伝えた場合以上にご夫婦間の信頼関係を大きく損なうおそれがあり、修復不可能となってしまいかねません。

言い換えれば、事前に夫(妻)に相談をすることで、一緒に借金問題と向き合ってくれるようになるというケースも少なくありません。

そのため、債務整理を夫婦間で秘密にできるかどうかということと、夫婦間で秘密にしたほうがよいかどうかということでは、異なる問題があるといえます。

考え方もそれぞれですし、借入れの経緯や総債務額等によって相手の反応が違ってくることも予想されます。

配偶者に伝えるか否かについては、どちらが正解といえるのかを判断することがとても難しい問題ではありますが、おおむね上記のような観点からご判断いただくとよいのではないかと思います。

4 まずは弁護士にご相談ください

借金問題のご相談は、最初は電話でご相談いただくことも可能ですが、原則として弁護士との直接面談が必要となります。

当法人の横浜の事務所は、横浜駅から徒歩約3分ですので、横浜周辺にお住まいの方はご来所いただきやすいかと思います。

夫婦間の問題はデリケートな部分もあるかと思いますが、どのように進めればよいか、一度ご相談ください。

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